今回は、男性の絵本作家・宮西達也さんが書かれた、「おまえ うまそうだな」という絵本について紹介します!
蜜柑
純子
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「おまえ うまそうだな」のあらすじ
それではさっそく、「おまえ うまそうだな」のあらすじを見ていきましょう!
あらすじ
昔々、広い荒野で、たったひとりで卵から孵ったアンキロサウルスの赤ちゃんがいました。
そこに、獰猛なティラノサウルスがよだれを垂らし、「おまえ うまそうだな」とアンキロサウルスに近づきます。
すると、なんとアンキロサウルスは、ティラノサウルスの向かって「お父さん!」と声を上げました。
面食らうティラノサウルスに、アンキロサウルスは「ぼくの名前、ウマソウなんでしょ?ぼくの名前を知ってるってことは、ぼくのお父さんだ!」と笑いました。
このひょんな勘違いから、ティラノサウルスとアンキロサウルス・ウマソウの生活が始まります。
「ぼくも早くお父さんみたいになりたい!」と目を輝かせるウマソウに戸惑いながらも、ティラノサウルスは「父」として、ウマソウにこの荒野を生き抜く術を教えて過ごしました。
しかし、ティラノサウルスである自分と、アンキロサウルスであるウマソウは、やはり一緒にはいられない、と苦悩するティラノサウルス。
ある日、とうとうウマソウに別れを切り出します。
「お父さんと離れるのは嫌だ!」と泣きじゃくるウマソウに、ティラノサウルスは「じゃあ、あの山のふもとまで競争だ。ウマソウが勝ったら、これからも一緒にいよう」と提案。
ウマソウは涙をぬぐいながら、「お父さんとずっと一緒にいるんだ!」という想いだけで、一心に山のふもとを目指しました。
懸命に駆けていくウマソウの背中を見送りながら、ティラノサウルスはウマソウからもらった赤い実をかじりつつ、「さようなら、ウマソウ」と呟き、一筋の涙を流しました。
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「おまえ うまそうだな」の見どころは?
「おまえ うまそうだな」の見どころは、ウマソウに慕われるティラノサウルスが、戸惑いながらも「父」としての役割を懸命に果たそうとするところです!
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ティラノサウルスは、いずれ独り立ちするウマソウのために、食糧の調達方法やしっぽの使い方、敵との戦い方を丁寧に教えていきます。
ある日、ウマソウが外敵に食べられてしまいそうになった時、ティラノサウルスは身を挺してウマソウをかばい、敵に首を噛まれてしまいます。
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また、ティラノサウルスから教えてもらった方法で、ウマソウが食糧を調達してくる場面があります。
しかし、ウマソウが採ってきたのは、赤い木の実。
肉食であるティラノサウルスは、草食であるアンキロサウルスのウマソウとは食べるものが異なります。当然、普段のティラノサウルスは木の実などは食べません。
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「おまえ うまそうだな」のココがエモい!
「おまえ うまそうだな」のエモポイントは、もちろんラストのティラノサウルスとウマソウの別れの場面です!
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別離を切り出すティラノサウルスに、ウマソウは泣きじゃくって拒否します。
しかし、ティラノサウルスも譲る気はありません。
とはいえ、このまま押し問答を続けていても、ウマソウとて折れないでしょう。
そこでティラノサウルスは、「あの山のふもとまで競争だ。ウマソウが勝ったら、これからも一緒にいてやろう」と提案するのです。
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「お父さんとこれからも一緒にいたい!」という一心で必死に走るウマソウと、その背中を涙ながらに見送るティラノサウルスの姿は必見です。
ウマソウの一途さ、純粋さ、ティラノサウルスの「父」としての思いやり、けれどどうしても生まれる、別離に対する悲しみの感情に、心を大きく揺さぶられてしまいます。
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そう、「おまえ うまそうだな」という絵本は最後、ティラノサウルスと別れたウマソウが、本当の両親に会えたことを示唆する描写で終わっています。
別れの場面だけを見ると、「ウマソウはこれからひとり、孤独に生きていくことになるのでは?」と心配になりますが、本当の両親に会えたのだとすると、少しだけ救いのある終わり方になっているな、と安心できますね。
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ラストに、ティラノサウルスの物悲しさ、切なさが克明に描かれている点も、「おまえ うまそうだな」の見どころポイントとなっています。
まとめ
以上、宮西達也さん作「おまえ うまそうだな」の紹介でした!
このお話は絵本という形態をとっていますが、子どもよりも大人が読むほうが、きっと心に残る何かを得られることと思います。
息子さんのいるお父さんはもちろん、お子さんを持つお母さん、お父さん方はぜひ一度、読んでみてください!
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